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  • 投稿日

    2022/6/21

  • コラム

平均22.3歳ケアリッツ・アンド・パートナーズ、日本リーグ2部優勝で丹羽孝希を迎え入れる

 6月22日に開幕する2022年度前期日本卓球リーグ。男子2部のケアリッツ・アンド・パートナーズは2021年度から日本リーグに参戦したフレッシュな実業団チームだ。後期日本リーグからは、ゴールド選手として日本代表の丹羽孝希が加入することが発表されたことでも話題になっている。

 今季ケアリッツ・アンド・パートナーズに所属するのは出雲卓斗沼村斉弥盛武大悟伊佐治桐人の4選手。平均年齢22.3歳、全員が今年社会人1年目の新人という超フレッシュなチームだ。

 今回、ミングルス編集部ではケアリッツ・アンド・パートナーズに取材を敢行。「前期日本リーグ2部優勝&1部昇格」という大きな目標へと挑む、注目の若手チームに迫る。

ガッツポーズを決める(左から)盛武、伊佐治、沼村、出雲
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所属選手全員が大卒新人のフレッシュチーム

 若き獅子たちが、下剋上で1部昇格を目指す。

 2008年に創業したケアリッツ・アンド・パートナーズは2015年より全日本実業団選手権に出場。2021年度からは日本リーグに参入するも、前期大会で10チーム中8位、後期大会では11チーム中最下位に沈むなど、新規参入チームとして苦杯をなめさせられた1年となった。

 そんな中、今年はチームを一新。明治大学出身で2021年全日本学生選抜選手権でシングルス準優勝を果たした出雲や、同じく明治大学出身で2019年全日本学生選手権シングルス3位の沼村など、将来有望な新人選手4人を獲得。実業団チームとしては、リーグ随一の若いチームが誕生したのだった。

経験豊富な明治大出身の出雲・沼村ペアがカギ

 所属選手4人全員が新人だからといって、経験値が不足しているわけではない。

 チームの中心となる出雲と沼村は明治大学時代からダブルスを組み、ペアとしてのコンビネーションを高めてきた。

 「沼村とは大学の1年生のときの新人戦とかからコンビを組んだりしていました。期間でいったら4年間一緒にやってきていますし、中学か高校のときにも国際大会でペアを組んでいます。沼村のスイッチが入ってくれれば強いので。僕はサポートするだけです」と出雲は自信を見せる。

全日本学生選抜選手権でシングルス準優勝の実績を持つ出雲

 相方からの絶大な信頼を受ける沼村は、ケアリッツ加入の決め手となったのは出雲だったと話す。

 「出雲とは中学生の時から仲が良くて、大会などで会ったら話したりしていました。(新型コロナウイルスの影響で)自分が他のチームに行けなくなってしまい、どうしたらいいか迷っているときに、たまたま出雲に『一緒にケアリッツに行かない?』と誘ってもらいました。それで行くしかないなって思って、加入を決めましたね」。

明治大時代から出雲とペアを組んできた沼村

伊佐治と盛武も強力!サポート体制も万全

 出雲・沼村ペアをサポートする体制も万全だ。

 大正大学出身の伊佐治は、フォアドライブや高いラリー能力が魅力。「出雲と沼村は『自分が勝たなきゃだめだ』っていう思いがあると思うんですけど、2人の負担を減らすために自分が出たら絶対に勝ちたいです。エース2人の負担というか、プレッシャーを少しでもなくせれば。自分の役目はそういうところかなと思っています」と闘志を燃やす。

高いラリー能力に定評がある大正大出身の伊佐治

 法政大学出身の盛武は、破壊力のあるバックハンドを武器に2018年の関東学生新人戦大会でダブルス優勝を果たした実力者。「若さを武器に、相手を気にせずに向かっていきたい」と初の大舞台にもひるむ様子はない。

バックハンドが武器の法政大出身・盛武

後期からゴールド選手で丹羽が加入 「1部で丹羽さんとプレーを」

 もう一つ、勝たなければいけない大きな理由がある。男子日本代表の丹羽孝希(スヴェンソンホールディングス)がチームに加入したのだ。今年5月に丹羽との契約を締結。ケアリッツ・アンド・パートナーズのゴールド選手として、後期日本リーグからプレーすることが決まっている。

 丹羽はすでにケアリッツの練習にも参加しており、若手の多いチームに良い影響を与えているという。

後期日本リーグでゴールド選手としてプレーする丹羽孝希

 「この前、丹羽さんが練習に来てくださったときに自分が相手をさせてもらったんですけど、ボールの質とかすごいですし、全然ミスをしないんです。丹羽さんは当たり前のようにやっていることが僕らからしたらすごいことなので、学ぶところしかないです」と沼村は嬉々とした表情で話す。

 「丹羽さんが来てくださるのは心強いですが、逆に丹羽さんだけ勝っても意味がないので。『僕らも頑張らないと』という気持ちもありますね。やっぱり丹羽さん任せにならないようにしたいです。オリンピック選手と一緒にプレーできるっていうのは光栄ですし、丹羽さんが来るまでに絶対1部に上がれるように頑張りたいと思います」。

 丹羽と同じ北海道出身の伊佐治も「必ず1部に上がって、後期では必ず丹羽選手と一緒にプレーしたいです。丹羽選手はやっぱり北海道の星なので。あこがれの選手と、日本リーグの1部で一緒にプレーするということが目標です」と1部昇格への強い思いを口にする。

「丹羽さんが来るまでに1部に昇格する」と選手たちは口をそろえる

初戦は優勝候補・関西アカデミー 沼村「勝って勢いを」

 22日に開幕する前期日本卓球リーグ。ケアリッツが初戦を戦うのは、21年度後期4位の関西卓球アカデミーだ。元日本代表で全日本選手権2連覇の経験もある小西海偉がゴールド選手としてプレーするなど、優勝候補として注目されている強豪チームにいきなり挑むこととなった。

 「みんな若いっていうのがケアリッツの一番の強みですね。去年、日本リーグに加盟したばかりのチームですし、背負うものもないというか。思い切ってできるのが強みだと思います」と沼村。

 「一発目が関西アカデミーで、一番強いチームだと思うので。そこで頑張って勝って、乗り越えたら勢いをつけられると思います。そこが一番の勝負なので」と気合十分だ。

「若さと勢いで勝負したい」と出雲は語る

 出雲も「相手はベテランのチームで僕たちは新人なので、試合は面白くなると思います。経験値でいえば関西アカデミーの方が上なので、僕たちは若さと勢いで勝負したい。フレッシュな力で頑張りたいです」と注目の一戦を見据える。

 「ケアリッツ自体が新しいチームでメンバーも今年全員新入社員ということで、注目度も今はある方だと思います。注目されているうちに一気に1部に上がりたいですね。後期から丹羽さんも参戦するので、1回で1部に上がるのが目標です」。

 若さと勢いを武器に、上昇気流に乗っていけるか。「フレッシュ・ケアリッツ」の快進撃はここから始まる。

日本リーグ2部優勝を目標に掲げるケアリッツ・アンド・パートナーズの選手たち

―各選手の前期日本リーグへの意気込み―

【出雲卓斗】
団体戦をみんなで組んだことはないですけど、大学時代のリーグ戦を見ているとみんな気迫があるタイプなので、盛り上がってくれると思います。シングルスダブルス全勝でいきたいです。

出雲卓斗

【沼村斉弥】
前期で優勝して一部に上がることがまず一番の目標です。後期では丹羽さんが入ってくるので、丹羽さんが入ってくるときに一部にいないと申し訳ないので。前期で絶対一部に上がりたいです。

沼村斉弥

【伊佐治桐人】
目標は自分が出たら必ず勝利して、出雲と沼村の負担を減らすこと。日本リーグでプレーさせてもらっていることに感謝して、勝って恩返しできたらと思っています。

伊佐治桐人

【盛武大悟】
チームの目標としては、一部に上がること。個人としては、まずは勝ち越しが目標です。日本リーグに出るのは最初で最後と決めているので、自分の実力を出し切れるように、一球一球悔いのないようにプレイしていきたいです。

盛武大悟