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  • 投稿日

    2022/12/23

  • コラム

【インタビュー】パラ卓球日本代表監督・森薗美咲が目指していく未来とは

 2022年11月6日から12日にかけて、スペイン・グラナダで開催されたパラ卓球世界選手権。男子シングルス・女子シングルス・混合ダブルスのすべてで日本選手の最高位は5位で、目標としていたメダル獲得には惜しくも及ばなかった。

 今回、ミングルスでは2022年4月からパラ卓球日本代表立位監督に就任した森薗美咲にインタビュー。パラ卓球の監督を引き受けた経緯や世界選手権を経て感じたこと、今後の日本が目指すべき場所などについて話を聞いた。

目次[ 閉じる ]

今年の4月に就任 きっかけは同級生の友達

―森薗さん、よろしくお願いいたします

森薗 よろしくお願いいたします。

―まずパラ卓球日本代表監督に就任した経緯からお話を伺いたいんですけど、就任されたのは今年の4月ですよね?

森薗 そうですね。今年の4月から監督に就任しました。

―どういった経緯で監督に就任することになったんでしょうか?

森薗 経緯としては、宮崎(義仁)強化本部長から直々に「パラ卓球の監督をやって欲しい」というオファーをいただきました。ちょうど1年前くらいですね。こういったオファーをいただけるなんて思ってもいなかったので、すぐにはお返事ができませんでした。そもそもパラ卓球自体みたことがあまりなかったので、イメージがつかなかったというのが正直なところでした。

コーチでもなくて、代表監督の立場でということだったので、「私には荷が重いかな」とも思いましたけど、最終的にはそういうところで求めていただいているんだったら貢献したいという気持ち出てきたので、引き受けることにしました。

あとは、私の同い年の友達で元々卓球をやっていた高橋尚子ちゃんっていう子がいるんですけど、その子が事故に遭い、車いすでの生活を余儀なくされてしまったんです。尚子ちゃんは今は卓球はやっていないんですけど、彼女の活動や頑張りを見てきて、パラの世界で私が少しでもできることがあるならと思い、それが決め手となりました。

世界トップになるために 選手とコミュニケーションを

―チームに参加してみて、卓球とパラ卓球との違いやコーチングの難しさなどはありましたか?

森薗 私自身がまだコーチになってから日も浅く、コーチとしての自信があったわけではなかったのと、卓球とパラ卓球では全てが違うので、別物として考えていました。なのでパラ卓球のことは新たに覚えて、選手とは自分の経験を活かして一緒に考えていけたらというマインドでチームに入りました。そういう意味では通常の卓球との違いでコーチングの難しさを感じるということは特になかったです。

―11月に行われた世界選手権は日本選手は最高で5位という形に終わりました。どのように感じていますか?

森薗 目標はメダルを獲得することだったので、それが達成できなかったことは残念でした。新たにみえた課題も監督、コーチ、選手それぞれあると思うので、またメダル獲得に向けて頑張っていければと思います。

―世界のトップレベルの選手との差はどういったところにあると思いますか?

森薗 パラ卓球の選手はそれぞれ抱えている障がいが違うので、一概にどこに差がある、というようなことは言えないと思います。それぞれができることや可能な動きが違うので、選手それぞれに合わせた指導をしていくことが必要になると思います。

今後、日本の選手のレベルを上げていくためには、コミュニケーションを密に取っていくことが大事だと思います。やはりパラ卓球の代表合宿などは限られた日程で行わなければならず、日々選手たちと密にコミュニケーションを取れるわけでもありません。なので、選手たちとしっかりコミュニケーションを取り、「どんなことが難しいのか」「どんな動きができてどんな動きができないのか」などをしっかりとコーチ陣が把握し、その上でアドバイスをしてあげられるようにしていきたいと思います。

―最後に、森薗さんの今後の目標を教えてください

森薗 パラ卓球日本代表の目標であるパラリンピックでのメダル獲得に向けて、選手たちのスキルを伸ばしていきたいです。自分が今まで積んできた経験から選手に伝えられることもたくさんあると思うので、今まで以上に選手たちとしっかりコミュニケーションを取り、どんなことが課題なのかを把握し伸ばしてあげられるように、自分にできることは最大限行っていきたいと思います。

―ありがとうございました

森薗 ありがとうございました!

【プロフィール】
森薗美咲…1992年4月16日生まれ、東京都西東京市出身。青森山田高校卒。2009年、2013年には世界選手権の日本代表としてプレー。2014年全日本卓球選手権混合ダブルス優勝、2015年全日本卓球選手権女子シングルス準優勝などの好成績を残す。Tリーグでは2018-19、2019₋20シーズンにトップおとめピンポンズ名古屋でプレー。

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