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  • 投稿日

    2022/11/16

  • コラム

【トプコン】「仕事が最優先」の環境だからこそ気づく卓球の楽しさ【特集】

 株式会社トプコンは1932年に東京光学機械株式会社として創立され、現在は『「医・食・住」に関する社会的課題を解決し、豊かな社会づくりに貢献します。』を経営理念に掲げ、グローバルに医(ヘルスケア)、食(農業)、住(建設)の分野でDXを推進している。1954年には卓球部も創設され、実業団チームとして60年を超える長い歴史を誇る名門チームだ。特に女子卓球部は活動も活発で、全日本実業団選手権など数多くの大会に出場してきた。

 2004年には卓球部としての活動を休止するも、2017年に活動再開。毎年、卓球部員として活動する新入社員を採用するなど、卓球部の強化に力を入れてきた。活動再開後には全日本実業団選手権にも再び出場し、2019年にはベスト16入賞を果たしている。

 他の実業団チームでは、卓球部の活動が最優先という企業も多い中、トプコンは仕事が最優先。部の活動は週3回、火曜日と木曜日の就業後と土曜日に行っているという。仕事を軸にしながら卓球部としての活動にも励み、仕事と卓球を両立させながら上位進出を目指していくというのがトプコン卓球部の方針だ。

 今回、ミングルス編集部ではそんなトプコン卓球部を取材。仕事と卓球の「二刀流」の日々を送る選手たちの思いに迫る。

笑顔でポーズを決めるトプコン卓球部
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「引退した後も仕事を続けられるのが魅力」

 東京都板橋区蓮沼町に本社を構えるトプコンは、海外グループ会社も合わせて社員数5,000名以上を抱える大企業だ。長年培ってきた技術力と海外技術ベンチャー企業のM&Aにより獲得した技術を融合させ、現在ヘルスケア(医)や農業(食)、建設(住)などさまざまな分野でDXソリューションを提供し、グローバルに事業を拡大している。売上高の約80%が海外市場で、社員のおよそ70%が日本人以外というグローバル企業でもある。

 そういった情報を教えてくれたのは、人事部で働き、卓球部でも活躍する湯本早紀だ。入社5年目の湯本は、人事部人事課で入社4年目までは内定者教育や新入社員、若手社員の教育を企画・運営する業務などを担当し、今年からは人事企画を担当しているという。

 大学時代は大正大学でプレーし、2017年の関東学生選手権ではシングルスでベスト16の成績を残すなど、活躍を見せていた湯本。トプコンに入社を決めた理由はどんなものだったのだろうか。

入社5年目の湯本早紀

 「大学卒業後に卓球をメインでやるのか、仕事をやりながら卓球をやるのか、というところで多分進路が分かれると思います。私は教員免許を持っていたので将来は指導者を目指そうかなと思っていました。

ただ、そんなときにトプコンで卓球を続けるという選択肢をいただいて、卓球だけではなくて、選手を引退した後も仕事を続けられるところに魅力を感じました。なので、私は仕事をしながら卓球も両立してやりたいという思いを持って入社しました」。

 仕事と卓球の両立。それがトプコン卓球部のモットーだ。選手のミッションとしては、「一般の入社応募者と同様に、将来にわたり業務の専門性を深め能力向上及び成果創出を図るとともに、卓球部の選手として対外試合に勝利すること、並びに広く社内外広報の役割を担い、会社の企業価値向上に貢献する」ということが掲げられている。

卓球部の活躍が他の社員のモチベーションに

 「トプコン卓球部は、まず仕事が第一です」。そう話すのは総務部部長で卓球部の指揮を執る川田勉さんだ。

 「仕事が最優先で、そのうえで卓球をやってどこまで上を目指せるか。卓球部の役割は、社内外へのアピールはもちろん、社員の共通の話題になることです。卓球部が社員の共通の話題としてあがれば、社員間のコミュニケーションも増えますし、卓球部が活躍すれば他の社員のモチベーション向上にもつながります。そういう意味でも、卓球部にはどんどん活躍してもらいたいですね」。

 広告塔としての役割だけではなく、会社全体や社員のモチベーションを盛り上げる意味でも卓球部の活動は重要なのだ。

卓球部の指揮を執る川田勉さん

“復活第1号”古川「当時は今と比べて大変でした」

 湯本の1期上で、2017年入社の古川聖奈(総務部総務課)は、卓球部が活動再開してから入部した「第1号」の選手だ。当時、既に引退していた先輩たちにも復帰してもらい、家庭のある先輩には家族からの協力と理解を得ながら練習に励んでいたという。

 「当時の練習環境は、今と比べて大変でした」と古川は振り返る。「(卓球部の活動再開後)1年目だったので、少し緊張していましたね。『第1号』としてプレッシャーを感じながら日々過ごしていました。

私は仕事と卓球を両立した生活ができるということでトプコンに入社しました。入社一年目は仕事と卓球のバランスに悩み、思い通りにプレーできない試合も増えてきて落ち込むこともありました。それでも、先輩たちにアドバイスをもらい支えられて頑張ることができました。

練習時間に限りがある中でも互いに協力し合いながら乗り換えて、徐々に後輩たちも入ってきて、練習環境が整っていきました。今では恵まれた環境の中で楽しんで卓球をすることができています」。

活動再開後の入社第1号の古川聖奈

 3年目の瀬山咲希(広報・IR部広報課)は中央大学で2018年全日本大学選手権シングルス5位に入賞した実力者。社会人になっても卓球をメインに活動をしたいという思いがあった瀬山は、入社時には環境の変化に戸惑いもあったという。

 「私は社会人になっても卓球をバリバリやっていきたいという思いがありました。なので、最初は仕事をやりながら卓球もやっていくということが慣れなくて大変でした。やっぱり大学生の時は毎日卓球だけをやっていて練習漬けの日々だったので、社会人になって週3回だけの練習には少し物足りなさも感じましたね」と当時の心境を語る。

 「それでも、そんな生活を続けていくうちに仕事にも慣れてきて、仕事の楽しさも分かるようになってきました。仕事と卓球とのバランスが取れるようになってきたので、今は非常にいい形で卓球と関われています」。

仕事と卓球という2つの軸ができたことで、「それぞれがそれぞれにとっての息抜きやリフレッシュになっている」と瀬山は笑顔で話してくれた。

入社3年目の瀬山咲希
卓球が息抜きになっているという

メンバー充実の卓球部 今後も強化続く

 今年入社1年目の篠田優花(ビジネス・オペレーション部ITマネジメント課)は、「社会人でも卓球を続ける環境があるなら、上を目指したいと思った」とトプコン入社を決意。入社半年以上が経ち、「最近は仕事と卓球を両立できるようになってきました」と二刀流生活の充実ぶりについて話す。

 「最初は『もっと卓球をやりたい』という欲が強かったですが、仕事にも慣れてきたことで卓球と向き合える時間も増えてきました。いつでも練習ができる環境が整っているので、とてもありがたいです。最近の大会では、少しずつ自分のプレーが出せるようになってきました」。

入社1年目の篠田優花

 2017年から卓球部の活動が再開し、毎年新たなメンバーが加わってきたトプコン。その魅力的な環境に、大学生選手からも注目が集まっているという。「来年度も新入部員が入社予定です。即戦力になるようなメンバーが集まってくれているので、どんどん卓球部は強化されています」と川田さんは笑顔を見せる。

湯本・瀬山組出場全日本選手権「一つでも多く勝ちに行く」

 トプコン卓球部が今年度控えている大会は、12月に行われるJTTL選抜全国チャンピオン大会、1月に行われる全日本選手権大会、そして3月に行われる東京選手権大会だ。

 特に全日本選手権大会には、激戦区の東京都予選を通過して、女子ダブルスに湯本・瀬山組、女子シングルスに瀬山が出場する。また、トプコンとしては卓球部再始動以来、初の女子ダブルス出場となる。「自分たちのプレーをして、一つでも多く勝ちに行きたい」と湯本、瀬山は意気込みを見せている。

全日本選手権に向けて意気込む湯本・瀬山組

 3月に行われる東京選手権大会には、湯本・瀬山は推薦で出場が確定している。12月の東京都予選会に出場する篠田は「トプコンに入社してまだ個人戦で成績を残せていないので、出場権を獲得できるように頑張りたい」と闘志を燃やす。

 しっかりと仕事に打ち込むことによって、卓球のプレーにも好循環が生まれているトプコン卓球部。“二刀流”で奮闘する彼女たちが、トプコンの成長の起爆剤となっていることは間違いない。今後の大会で上位進出を果たし、会社の企業価値向上に貢献する彼女たちの姿に期待したい。

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