【卓球場紹介】お客さんもスタッフも満足できる最高の環境を目指す東京・調布―MI青春卓球CLUB― | 卓球コラム

　2017年にオープンしたMI青春卓球CLUB。数多くの名選手を輩出している「卓球の街」調布で営業を続けるこの卓球場は、調布駅から徒歩4分とアクセスも抜群。40代から60代の女性を中心に幅広い年齢層の客さんから愛されています。

　卓球場設立の夢をかなえるため、13年間住み込みで働き資金を貯めたという菅野正典店長にお話を伺い、MI青春卓球CLUBの魅力や今後の展望・目標についてたっぷりと語っていただきました。

目次[ 閉じる ]: 住み込みで13年間働いて念願のオープン; 「卓球を好きな人が集まる場所をつくりたい」; レッスンにマシンも「思いっきりできる環境に」; 全国大会上位選手も！コーチ陣も高レベル; 社員にも「長くやってもらえるような環境を」

住み込みで13年間働いて念願のオープン

―菅野コーチ、よろしくお願いします

　よろしくお願いします。

―まず菅野コーチの自己紹介をお願いします

　はい。代表をやっております菅野です。よろしくお願いします。

　卓球は20歳から始めました。今みたいに卓球場ってたくさんなかったので、世界チャンピオンですとかいろいろなチーム、有名なコーチとかいろいろな人に電話したりだとか、手紙を書いたりして習いに行ったりして。

　その後、22歳の時に法政大学の卓球部に入って、2年ちょっとですけどやってまして。その後は海外のプロチームで修行してたりとか、それが24,5歳くらいまでで。

　その後は「卓球場をやりたい」っていう思いがあったので、38歳までは住み込みで働いて、卓球を本当に月に何回か（しかやらない）っていう生活をして、5年前（2017年）にやっと卓球場をオープンしたという形です。

「卓球を好きな人が集まる場所をつくりたい」

―卓球場設立の経緯は

　まず自分が卓球と出会って卓球が好きになったので、卓球に関係するお仕事をしたいなって思って。自分はそこまで技術が高くないので、できることは何かなって思ったときに、卓球場、卓球を好きな人が集まる場所をつくりたいという思いがありました。
　
　それで、卓球場を作るには元手がいるので、住み込みで働いてお金を貯めて、オープンしたっていう感じですね。

―「MI青春卓球CLUB」っていう名前に込められた意味はありますか

　「MI」はみんなの（＝M）居場所（＝I）っていう略で、僕の気持ちとしては初心者の人だったり、中学校で卓球始めたけども本気で日本一になりたい子だったり、そういった人からトップ選手までみんなが来れる場所。

　みんな上達したいだとか楽しみたいっていう気持ちは平等だと思うので。そういったみなさんの居場所になれるような場所にしたいという思いがありました。あとは「青春してください」っていうところですね。

―お客さんとしてはどんな方が来られますか

　ちっちゃい子から90歳近い方までいらっしゃるんですけど、層としては40代50代60代の女性、ママさん卓球が盛んですので、そういった層が一番多いですね。

レッスンにマシンも「思いっきりできる環境に」

―営業のスタイルはどういった形でやられていますか

　まず営業時間は9時から21時半で、基本的には年中無休です。正月もやっているような状態で。個人レッスンと教室、台貸し、あとマシンがありますので1人で来られてもマシンもできますし、あとはご家族とかカップルでいらっしゃって台貸しで卓球を楽しむこともできますし。

　常時、基本的に1日2つくらい教室があって、初心者と上級のクラスがあったり。個人レッスンは1日朝から晩まで、コーチが大体3、4人でやっていますので、いつ来ても卓球を思いっきりできる環境になっています。

―マシンはどんなものがありますか

　ウチのは結構本格的で、TSP（VICTAS）さんのものです。例えば、下回転だったらプロのカットマンよりも切れているものが出てきたり、コース分けしたりとかいろんなプログラムを入れられるようなマシンでやっています。

全国大会上位選手も！コーチ陣も高レベル

―コーチ陣はどういった方がいらっしゃいますか

　今は社員が1人でアルバイトが10数名いるんですけども、基本的には全国大会経験者、もしくは全国大会で上位に行っている人です。

　ペンもいますし、カットマンもいますし、左のシェークも右のシェークもいますし、全部の戦型がいます。どのコーチも、インターハイに出ているような子が練習に来ても対応できるようなレベルを揃えています。

―MI青春卓球CLUBで活動することへの思いなどあれば聞かせてください

　まずはどなたがいらっしゃっても思いっきり卓球ができること。場所、スペースだったり、ボールもたくさん使っています。

　初心者の人が来ても楽しく卓球ができますし、コーチ陣がレッスンして上手に打てるようにもできますし。トップ選手、ある程度強い子が来ても、それをもっと上に押し上げることもできますし。

　とにかくここに来たら初心者の人も強い子も満足して思いっきりやって帰れる。そして、いつでも来れる。例えば、お仕事が夜から朝の方だったら、昼間の時間なかなかチームの方と練習時間が合わないって方が来てコーチと（レッスン）ができる。その中でなるべくリーズナブルに。

　ウチは個人レッスンはどのコーチも基本的には（1時間）3800円。火、木、日（曜日）は割引になっていて（1時間）3600円。コーチの質も他の卓球場に引けを取らないいいコーチを揃えているので。とにかく来たら思いっきり満足して帰れるっていうのがコンセプトです。

社員にも「長くやってもらえるような環境を」

―菅野さんの卓球への思いを聞かせてください

　卓球場としては2軒目、3件目っていうのは考えていなくて、なるべく自分の目の行き届く範囲で。あんまり広げてしまうと、コーチを集めたりする上で質が悪くなってしまうかなと。

　僕の思いとしてはここ（MI青春卓球CLUB）が100年後もあって、今やっている方のお孫さんがおじいちゃんになったりおばあちゃんになっても来れる場所にしたい。

　あとは雇用の面では、アルバイトにも実績のある子に来てもらっているので、なるべくちゃんとしたお金を払えるように。社員の子にも長くやってもらえるような環境を整える。っていうところですかね。

―今後のビジョンなどはありますか

　とにかくウチは時間帯もお客さんのレベルも全部に対応しています。あと、入会金とか教室も月謝とかがないので来たら都度（利用料を）払ってもらう形です。とにかく一度来てウチの卓球場っていうのを体感していただきたい。

　あとは告知になっちゃうんですけど、今新しく卓球始める方もどんどん増えてきて、今コーチが足りない状態なので社員を2人募集しています。細かいことは僕の方に連絡していただきたいんですけど、週3とか週4でできるコーチを探しています。週3とか週4でもある程度お給料をあげられるようなシステムにしています。ホームページの方に僕の電話番号が載っていますので、興味ある方は応募していただきたい。

　あとは僕の今後の目標というか課題なんですけど、お客様にはレッスンは通いやすくリーズナブルにしたいっていうのはあるんです。ただ、あんまり安くするのはコーチの質・コーチの価値を下げてしまうっていうことにもなると思うんですよね。なので、それをどうやってバランスを取っていくかっていうのが自分の今の課題です。

　お客さんにはなるべくリーズナブルにやっていただきたい。で、コーチが社員が10年20年と長くやってもらうことができた場合に、やっぱり卓球のコーチって体力勝負なので20年後同じ労働ができるかっていうと、やっぱり無理が出てきちゃうと思うんですよね。

　（コーチや社員に）長く働いてもらう場合に、どれだけ労働時間を減らしてどれだけお給料を上げられるかっていうのが目標で。そのために僕は卓球以外で何個か起業をしようと思っていることがあるので。そっち（卓球場）のほうで長くやってくれた子は今までの（働いた）時間の半分で、半分は（起業した会社で）事務作業してもらうとか、そういったような流れをつくりたい。

　それで、ちゃんと家庭を持って十分な生活ができるようなお給料をあげたいっていうのがあるので。そういうようなシステムを作っていきたいっていうのが（今後の）課題ですね。そういうモデルといいますか、本当に大きいTACTIVEさんとかでないと、コーチ業で年齢がある程度いって体力的にきつくなった時にどうするかっていうのがどこの卓球場も課題で、なかなかまだ解決できていないところだと思うので。

　それを何とか、来てる方も幸せになれてコーチ陣も幸せにならないと意味がないので。それを目標にやっていきたいなって思っています。