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  • 投稿日

    2022/11/4

  • 技術・練習方法

【森薗政崇監修】卓球のスマッシュの打ち方を徹底解説!【種類別のコツと練習方法から返し方まで】

 ここぞというときの決め球として、卓球で最も得点力の高い技術だと考えられるのがスマッシュです。チャンスボールを確実に仕留められるようトレーニングして精度を上げれば、試合で勝つための大きな武器になってくれることは間違いありません。

 今回はそんなスマッシュについて、Tリーガーであり日本代表経験もある森薗政崇選手が大解剖!打ち方のコツや練習方法、さらには自分がスマッシュを打たれたときの返し方まで分かりやすく解説をしていただきます。

森薗政崇 選手
解説

森薗政崇 選手

1995年4月5日生まれの27歳。東京都西東京市出身。青森山田高校、明治大学卒。BOBSON所属。中学1年から大学4年まで10年間、ドイツ・ブンデスリーガでプレーし、2018-19シーズンからはTリーグ岡山リベッツでプレー。男子ダブルス最高世界ランク1位。

目次[ 閉じる ]

【スマッシュとは何か】

 簡単にいうと、スマッシュとはボールを一直線に飛ばす技術です。ドライブがボールをこすって回転をかけるのに対し、スマッシュはボールを上から下に叩きつけるように打つため、回転がかかりません。


 スマッシュもドライブも攻撃に使われますが、回転がかかっているかどうかは決定的な違いだといえるでしょう。無回転で一直線に飛ぶスマッシュは、ネットより下のボールを打ってもネットに引っかかってしまいます。つまり、基本的には高く浮いたボールしか打てないものの、その分ドライブよりも速いスピードが出るのがスマッシュのメリットです。

【フォアハンドスマッシュ】

 ただボールを強打するだけでスマッシュと呼べるかというと、そうではありません。ここからは、スマッシュの打ち方のコツを解説していきます。

 まずはフォアハンドスマッシュについて。これはスマッシュに限った話ではないですが、卓球では効率的なフォームで打つことがとても重要です。右利きの場合、右足は左足より少し後ろに構え、そちらに重心を置きます。体重はかかとではなく爪先にかけ、自分がボールを打ちやすい位置に移動できるよう備えてください。

 チャンスボールが来たら、右足から左足へと重心を移し、腰を回転させながら前に踏み込みます。打つタイミングはボールがバウンドして頂点に達したときか、自分の肩の高さにあるとき。その高さに合わせてバックスイングを取り、ラケットの面を被せるようにしてボールの斜め上を叩きつけましょう。

 ここで面を被せすぎるとネットミス、面を立てすぎるとオーバーミスしやすくなりますので、ラケットの角度には要注意です。また、バックスイングを大きく取ったほうがスマッシュの勢いが増すのは確かですが、それよりはコンパクトに振ることを意識し、ラケットのコントロールが効くようにしたほうが賢明かもしれません。

 打ち終わったら、もし返されてしまってもすぐに対応できるよう、体勢を整えます。せっかくのスマッシュが一撃で決まらないとショックを受けるものですが、動揺せずにプレーを続けることが最優先。スマッシュを打つ際は、最後までしっかりラケットを振り抜きつつもオーバーアクションは避けるという、バランス感覚が大切です。

【バックハンドスマッシュ】

 続いてはバックハンドスマッシュについて。バック側に来たボールを、回り込んでフォアハンドで打つ余裕がないときに使いたい技術です。

 フォアハンドスマッシュとの違いは、身体の横ではなく、正面でしかボールを打てないこと。台の近くで構えているとボールと体の距離が詰まってしまい、存分にスイングできないため、やや後ろに下がってスペースを作っておくとよいでしょう。これも右利きの場合を例に説明しますが、フォアハンドスマッシュのときとは反対で、右足は左足より前に出しておいてください。


 スイングするときは左足に体重を乗せながら腰をひねり、右肩を内側に入れ、そこからラケットを水平に振り抜きます(武術でいう居合抜きのイメージ)。バウンドしたボールが頂点に達したところを狙うのはフォアハンドスマッシュと共通ですが、バックハンドスマッシュでは肘をボールの高さに応じて上げるようにすると、打球に角度をつけやすくなるはずです。

【相手のスマッシュの返し方】

 自分が打つのではなく、逆に相手がスマッシュで攻めてきたときの対処法についても触れておきましょう。


 そもそもスマッシュを打たせないよう、ネットより低いところにボールを集めたり、下回転のボールを出したりするなどの工夫が必要なのですが、打たれるときは打たれてしまいます。対処法は大きく分けて、前陣でブロックするか、後陣でロビングするかの二つです。


ブロック

 まず、打ったボールが速ければ速いほど相手は反応しにくくなるというのが、卓球の基本的な考え方です。


 ラケットの面を立て、相手の球威を利用して弾き返します。どこにスマッシュが来るかコースを読むのが難しいのと、猛スピードのスマッシュを前陣で受けるという恐怖心に打ち勝たなければなりません。

②ロビング

 いくらスマッシュといえども、だんだん球威は落ちていきます。それを後陣で待ち構え、山なりに高く打ち返すのがロビングです。相手からすれば再びスマッシュを打ちやすいボールですので、あくまでもその場しのぎですが、ロビングで粘っているうちに相手のミスを誘える可能性もあります。

【スマッシュの練習方法】

 スマッシュは、ひたすらボールを打ち込むことで上達させるしかありません。最初のうちはボールを入れるカゴと防球ネットを用意し、パートナーに1球ずつ球出ししてもらったのを打つ、多球練習がおすすめです。ちゃんとボールが高いところで打てているか、ラケットの角度はズレていないか、力みすぎていないか……などなど、細かくチェックできるといいですね。

 ネットミスやオーバーミスをせずにスマッシュを決められるようになってきたら、いろいろなコースに打ち分ける訓練もしてみましょう。もっと慣れてきたらラリー形式に移行し、いつ、どこにチャンスボールが来るかわからない状況でも逃さず打てるようになってください。

【まとめ】スマッシュできるボールの見極めが重要

 いかがでしたか?今回は男子日本代表・森薗政崇選手の解説による、卓球のスマッシュの打ち方をお届けしてきました。

 実際の試合では、相手もわざわざ甘いチャンスボールを簡単によこしてはくれません。だからこそ、スマッシュできるボールかどうかを瞬時に判断し、迷わず得点につなげられる選手は活躍しやすいといえます。ぜひこの記事を参考に、相手がプレッシャーを感じてしまうほどのスマッシュを習得し、爽快感や試合で勝つ楽しさを味わってみてください。

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